THM English schoolは5年前に開いたのですが、そのとき最年長の生徒さんが
今中学3年生になっています。
その下の学年となりますと、今やっと小学5年生になっている子たちです。
現在当教室に通ってくれている中学生さん・高校生さんは、中学生や高校生になってから
何らかの理由で英語学習に悩みや課題を抱えているお子さまです。
こちらでは、どのような中学生・高校生さんがいらして、当教室でどのようなことを
学んでいるのかを書きたいと思います。
✐現在中学3年生のお子さまのケース(Aくん)
私立の中高一貫校に入学して最初の年にパンデミックが起き、学校の授業はオンラインに
なりました。
そこで授業についていけなくなり1年が経って、特に英語学習においては危機感を感じていて
どうにかしたいという思いで来てくれました。
2回くらいレッスンをしてわかったことは
✔単語を見てもどうやって読んだらいいかわからない
彼が半年経った頃に言っていたことが印象的です。
「あの頃は、c-a-tと書いてなぜ【cat】と読むのかわからなかった」
✔どういう理由で英語の語順が成り立っているのかわからない…ということは
英文和訳もできないし、和文英訳もできない。苦しいに決まっています。
という状態だったので、中学生だからといっていきなり教科書やテキストを
やるのではなく、私のお教室に初めて来てくれたどの年齢の子にもやっている方法で
順序だてて指導していこうと思い、Aくんとも話し合って方針を決めました。
(英語学習において大切だと思う3つのことをお読みください)
去年の8月に当教室での学習をスタートしてから1年経ちました。
今では、初見の単語を見て音素に分解し、フォニックスルールを適切に使い、
自分で発音できるようになったので、そこから意味を推測することもできるように
なりました。
また、学校の教科書の文章にも少しずつ触れていく機会を作って、今自分が知識として
学んできた文型が、教科書に出てくる文章ではどのように使われているのかを分析して
います。
学校の授業でやっていることが自分でも理解できるようになってきた喜びを感じています。
✐英検対策
話はBくんに移ります。
Bくんは、高校受験に向けて英検2級を取りたいのだけど、英語が苦手なので
助けてほしい、というご希望でお母さまと一緒にやってきました。
初めてやってきた時点で3級1次には合格していたので、本当に苦手なのかな?
という疑問を持ちつつ学習をスタートしてみると、彼が苦手と感じている原因が
わかってきました。
✔文法項目は基本を身につけている
✔自分の発音に自信が無いので、苦手と思いこんでいるだけ…?
✔単語を読むときにローマ字読みをして覚えている
過去問を解いていく中でそういうことがわかってきて、本人の苦手意識が
少しずつ変わっていくのを感じました。
発音の部分をしっかりやっていくとなると時間がかかるので、出てきた単語に
対して必要最低限のフォニックスルールは教えていきました。
英検は「語彙の試験」と言っても過言ではないほど語彙力が合否を分けるので、
彼自身がレッスン以外の時間に単語帳を一生懸命やっていました。
そして現在、9月の時点で2級の一次合格までしています。
中学3年生は夏休みが明けると、いよいよ英検対策にじっくり時間をかけてはいられなくなります。
かなり厳しい条件の中一次合格までたどり着きました。
二次試験は1回目は残念ながら不合格となってしまいましたが、そこは彼の中でなぜ不合格だったか
がわかっているのであとは隙間時間で頑張って対策をしているはずです。
そして、Bくんの英検対策をきっかけに、高校生や他の中学生さん向けの準2級、2級対策を
本格的にお引き受けすることになりました。
苦手分野はどこなのかを分析し、そこを強化していくと、具体的に「できた」と思う瞬間が
生まれ、その小さな成功体験が内発的動機づけとなり、学習が苦しいものではないということが
少しずつわかってきます。
✐お教室開設から通ってくれている中学3年生のお子さん(Cさん)
歌やチャンツ・英会話を小学4年生から始めて、年に1度の大きな発表会や、お教室のOpen Class
Dayなどに積極的に参加をしてきました。
中学校に入ってから、学校の授業で文法の学習が始まると、今までやってきた英語学習と結びつける
ことに戸惑いを感じて苦労した時期もありましたが、今では発音・文法を理解しながら学習を
進めることができています。
今年の夏は、学校から代表して英語弁論大会の横浜地区予選に出場するために頑張って原稿を考え、
学校の先生に助けてもらいながら英訳し、立派にスピーチができたようです。
私はこのスピーチに対する指導は今回一切しませんでした。
「一度聴かせてよ~」と言っても、今回は自分だけの力でやりたいと希望し、結局最後まで
学校の先生と一生懸命練習させてもらいながら仕上げていました。
残念ながら予選で終わってしまいましたが、本人にとっては、今自分が伝えたいことを5分間の中で
英語で発信することができたことがとても貴重な体験となったのでは、と思います。
小学生のときから積み重ねてきた英語学習が活きて、このような大きな舞台で同世代の子どもたちと
英語で競い合えるまで成長できたことは、これからも彼女の武器になってくれると思います。
私が中学生・高校生の皆さんにやってあげていることは、
どの子に対しても「自分の英語力を分析することのお手伝い」です。
限られた時間の中でなんとかして英語力を上げる必要があるこの年齢のお子さまは
どの部分を強化すべきか、何が足りていないのかを冷静に見てやることで
具体的に何をしたらいいのかがわかってきます。
大人数の塾形式や、学校の授業についていけず「自分はできないんだ」と
子どもたちが自信を失くしてしまう要因を作っているのは、授業をしている我々指導者
なのかもしれません。
私の教室では、どの学年の子にも同じ順番で英語を指導します。
それが必要だからであり、遠回りなようで一番効率の良い方法だからです。
誰にでも英語ができるようになるんだという自信をつけてあげることが、
私の役目の一つだと思っています。
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