学期末なので、例年ですとOpen Class Dayといって、授業参観のような、各クラス合同発表会のようなイベントを開催するのですが、コロナで始まった今年度は開催を見合わせました。
1年間学んできたことを何らかの発表という形にすることは、英語を学んでいる子どもたちが「何のためにここに来て英語を学んでいるのか」ということを考えるところまでいかずとも、「私・僕はこんなことが英語で表現できるようになったんだ」という経験をすることだと思っています。
ですので、今年度は各クラスで発表の練習をして、それを動画としておさめて、お教室のご家族で共有しようと思い、今準備を進めております。
そんな中で、小学1年生のYくんが絵本『Benji-Little bear Underwear Scare』の音読を発表しました。
絵本を読むのは好きなYくんですが、この絵本はなかなか言い回しが難しいので苦戦しました。
特に後半に出てくるこの2文は難しいと思いました。
「But you can’t go out there in your underwear.」
「Why can’t I go out there in my underwear?」
何回も何回も練習をしました。最後はほぼ暗唱できるようになりました。
おうちで録画したい、と本人が言うので、いいよと言って、ご両親にお願いして録画していただきました。
録画のときは、絵カードをいわゆるヒントにしながら忘れそうになったら見てもらい、暗唱をしました。
送られてきた動画を拝見して、気づいたことがありました。
「暗唱する」という行為が優先されて、ただの反応になっているような、絵本のストーリー性が感じられないような気がしたのです。
表現力が足りないという言い方もできると思います。
英語指導において、絵本の活動の価値はどこにあるのだろう…と改めて考えたとき、私としては
①絵本の内容の世界を楽しむ
②内容と英語表現をリンクさせて、英語表現の意味をつかみとる
この2つが大きなところかなと思いました。
ならば、暗唱できることがゴールではなく、意味をつかみながら、絵本の世界観が少しでも表現できるような読み方、表現をしたほうがずっと価値があるのではないか。
そう思って、もう一度音読練習をしながら、このときのBenjiはどんな気持ちだろう?Uncle Harryはどんな気持ちで「Sure. Let’s go!」と言ってくれたと思う?などなど、Yくんと話し合いました。
その後で音読を録画したものがこちらです。
どうですか?YくんがBenjiの気持ちになって読んでいるのが伝わってきませんか?
私には伝わってきました♡
Yくんにとっても、聞いてくれる人たちに、この絵本の世界を伝えることができたという喜びがあったと思いますし、音読できた!という達成感があったのではないかと思います。
コメント