名字が先?名前が先? 英語で名前を書くとき

ここ数年、特に気になっているのが英語での名前の表記です。
日本人しか持たない疑問かもしれませんね。

私が子どもの頃は、当たり前のようにHiromi Matsuoと書く、もしくは言うように習いました。

 

今はどうでしょう。

学校の教科書でも、Matsuo Hiromi(姓ー名)と書いてあるのを見たことがあります。

他にもHiromi MATSUOのように、苗字だけ大文字で書いたりする人もいます。

 

どれが正しいのでしょうか?

日本人どうしなら、逆に言ってもどちらが名前でどちらが名字かはわかってくれると思うのであまり心配は無いかと思いますが、相手が外国人の場合、ひょっとしたらHiromiが名字でMatsuoが名前だと勘違いされてしまったりしないかしら…?

 

こんなことをモヤモヤと、しかも時々考えることがあったのですが(そして時々忘れて)

ちょうど先日、NHKテキスト「高校生からはじめる『現代英語』」を聴いていたとき、

この答えを教えてくれるコーナーがありました!

(NHKテキストの音源を、私はストリーミングで聴いています。1週間遅れで配信されますが、いつでも何回でも無料で聴くことができるので、私にはとても合っています。
伊藤サム先生の反訳トレーニング、実践ビジネス英語の杉田敏先生の説明、ラジオ英会話の大野泰斗先生が特に好きで、家事をしながらどの講座も何回かは毎週聴いています。ストリーミングは、トロフィーがもらえてそれも結構楽しみの一つになっています。)

ラジオをお聴きになっているかた、すでにそんなこと知っている!というかたには不要な情報かと思いますが、私の備忘録として、このコーナーで得た情報を引用させていただきます。

(習ったことはその時点で7%しか自分のものとして吸収されていないそうです。これが、人に説明できたなら、習得率は100%に近づくらしいです!

 

まずFirst nameとLast nameのこと。

名前と名字、どちらがFirst nameでどちらがLast nameかはご存じですか?

First nameはChristian nameやGiven nameとも言われますが、こちらはGiven nameの意味からもわかる通り、(親から)与えられた名前なので、TaroやHanako,私の場合はHiromiのほうがFirst nameということになります。

 

Last nameはFamily nameとも言われ、家族に共通した名前なので、日本では名字のほうにあたります。

 

まとめ:First name(Christian name, Given name)=名前 

               Last name(Family name)=名字

 

ここからが本題です。

名前が先か、名字が先かという問題。

 

答えは、各団体がスタイルで決定!するそうです。
スタイル??

「スタイル」とは、すべての人が守らなくてはならない「文法」とは違い、
各団体で決める独自の統一ルールだそうです。

メディアの報道では、ある程度の統一ルールを決めておかないと、リスナーや読者が混乱してしまうので、各団体・各社が「スタイル」を統一しているのだそうです。

それで読むものによって「スタイル」が違うのですね。納得しました。

以下はテキストからの抜粋です。
ー2000年に国語審議会から「日本人の姓名については、ローマ字表記においても『姓ー名』の順(たとえばYamada Haruo)とすることが望ましい」という答申があり、現在の英語教科書の多くはこの順の表記になっています。

さらに2020年1月からは、日本政府公文書でのスタイルが「名字→名前」の順に統一され、大きな影響がありました。しかし民間ではまだ「名前→名字」が優勢なようです。ー

へぇー!教科書ではすでに2000年から名字→名前の表記に変わっていたのですね!私が社会人として働いていた頃です。商社におりましたので英語は日常的に使っていましたが、メールを送る時も文書を書くときも、常に名前→名字でした。

 

また抜粋になりますが、大切な文章だと思うので記しておきます。

ーこの問題については、いろいろな団体や個人によって考え方が違います。歴史、文化、ビジネスなどのやりやすさ、そしておそらく英語の文法も関係する問題だと思います。これからも議論が続いていくでしょう。-

ここで私たちが注意すべきは、自分が属する団体ではどちらの「スタイル」を取っているのかを把握しておくことでしょうか。
自分が属する会社、学校などでは「姓ー名」なのか「名ー姓」なのか。
名前は自分自身の財産ですから、細かいことかもしれませんが大切にしたほうがよいと思いました。

 

テキストでは、略年表が掲載されていますが、それによると、明治初期にローマ字表記で署名するようになり「名ー姓」の順が定着されていったそうです。
英字新聞など日本の英文メディアでの典型的なスタイルでは、
・現代人については英語ふうに「名前ー名字」の順に表記し
・明治維新より前の人物については「名字ー名前」の順に表記することが多いそうです(例外もあり)。当時の時代の人たちの気持ちを尊重してそのままにしておく、という考え方だそうです。

 

それが平成に入り再び「姓ー名へ」と議論されるようになった背景には、歴史が大きく関係していると言えますね。

言語は常に、歴史とともに変化していくものなのだなぁと、改めて思います!

 

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